予防歯科の重要性
予防歯科とは、歯のトラブルが出る前に歯科医院を受診し、虫歯や歯周病の予防を行うことをいいます。虫歯で一度削った歯や、歯周病になり抜いてしまった歯は、元に戻すことはできません。いくら精密な治療を受けても、健康な歯と比較すると、治療した歯の寿命は短くなってしまいます。
お口の中の健康を維持するためには、セルフケアだけでなく、定期的に歯科医院で行うプロフェッショナルケア「予防歯科」が重要です。
予防歯科を行う4つのメリット
歯の汚れがきれいになる
歯の表面の汚れや着色を取り除くことで、歯の見た目が美しくなります。
日常的に色のある飲み物や食べ物を摂ると、歯に着色が生じます。また、プラークという汚れが歯の表面に付いていると、歯が黄ばんだ感じになってしまいます。
予防歯科で歯のクリーニングを行うことで、着色汚れやプラークを取り除けるため、歯は本来の白さとなり、機械を使って磨くことで艶やかになります。
虫歯や歯周病の早期発見ができる
予防歯科で定期的に検診を行うことで、虫歯や歯周病の早期発見ができます。
早期に発見、治療することでこれらの進行を抑え歯を失うリスクを最小限にすることができます。
医療費を抑えられる
虫歯や歯周病が重症化してしまうと、長期間の通院が必要となってきます。虫歯が大きければ大きいほど通院回数が多くなり、通院費や被せ物の費用が必要となります。
虫歯や歯周病の治療や通院にかかる費用は、歯の予防歯科の費用より、多くかかる傾向があるため、予防歯科を定期的に行うことで、生涯にかかる医療費を抑えられます。
ご自身の健康な歯を長く使える
見た目や噛み心地、細菌感染予防の観点においても、ご自身の歯に勝るものはありません。
予防歯科を行うことで、一本でも多くご自分の歯を残すことができ、健康な歯を長く使えます。
予防歯科の流れ
検査
患者さまのお口の中の状態を検査し、虫歯の有無や歯周病の状態を確認します。虫歯や歯周病の状態によって必要な治療法は異なってきます。
ご自身では、気付きにくい部分を早期発見・早期治療していきます。
PMTC
PMTCとは、歯の専門家である歯科医師や歯科衛生士が、専用の機械を使用し行う、歯の掃除のことを言います。日々のブラッシングでは、どれだけ丁寧に磨いても、歯石や歯の隙間の汚れを完全に取り除くことはできません。
また、歯の表面には、バイオフィルムという細菌の塊が存在します。バイオフィルムは、ブラッシングでは取り除くことは出来ず、虫歯や歯周病の原因となります。ご自身では取り除けない汚れや細菌を、PMTCによってきれいにしていきます。
SPT
SPTとは歯周病安定期治療のことで、保険適用となる定期検診やメインテナンス治療のことです。歯周病を行い、治療によって病状が安定して良好となった方が対象となります。
定期検診・メインテナンスは、病状が安定した後、歯周組織が維持できているかや悪化がないことを確認し、3~6ヶ月ごとに状態のチェックやクリーニングを行います。来院頻度は、全身疾患の有無やお口の中のリスクによって変わってきます。
個々の状態に合わせて来院頻度を設定し、SPTを定期的に行うことで、病状の悪化がみられたとしても早期発見・早期治療が可能となります。
TBI(ブラッシング指導)
口の中の状態や汚れの状態を確認し、患者さまに合ったブラッシング方法や道具をお伝えしていきます。
自分では磨けているつもりでも、苦手な場所や汚れの残りやすい場所をお伝えし、日々のブラッシングを効率的にできるようなお手伝いをしていきます。
歯の着色除去
エアフロー
細かいパウダー粒子を機械によって歯に吹き付け、濃い着色汚れを除去していきます。機械が出すジェット噴射によって、ブラッシングでは落とせない着色汚れ、バイオフィルム(細菌の塊)などを取り除いてくれます。
エアフローのメリットは、歯や歯肉を傷つけることなく、短時間できれいにできることが挙げられます。ご希望の方は、お気軽にお問い合わせください。